最近よく無添加の化粧品が売られているので、気になっている人や買ってみた人も多いのではないでしょうか。
コマーシャルやパッケージの影響なのか、なんとなく無添加は安全・添加物が悪というイメージがあるのではないかと思い、無添加のものを選ぶケースが増えているようです。
添加物が入っている食品をたくさん食べると体に良くないと聞くけれど、肌にも悪いの?化粧品に入っている添加物とは具体的にどんな役割があるの?という疑問について、今回はギュギュッと簡単にわかりやすくお伝えします。
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無添加化粧品にも添加物が入っているってホント!?
どの化粧品の裏面を見ても全成分が表示されているラベルが貼られていますが、実は厚生労働省の義務付けによって2001年4月から始まったもの。
日本には“表示指定成分”といって使う人の体質によってまれに皮膚障害やアレルギー等の肌トラブルを起こす恐れがあるとわかっている成分102種類が含まれている場合のみラベルを貼って示していました。(今は旧表示指定成分と呼んでいます)
この102種類を使っていない化粧品を無添加と表していることがほとんどです。
ちなみに人に有害な影響があるとわかっている表示指定成分は、アメリカでは約800種類・ヨーロッパでは約5000種類定められているので、外国では禁止された多くの成分を使用している日本はかなり規制がゆるいと言えそうです。
*厚生労働省による化粧品の決まりごとはコチラ
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どうして添加物が入っているの?
とはいえ、国から定められた人体に影響がない適切な量が配合されているので過度に怯える必要はありません。
1回使うことによる刺激が大きな問題になることはありませんが、化粧品は毎日使うため日々体への刺激が強くなり影響を及ぼす可能性があると考えてください。
でも何で悪影響があるとわかっていても使わないといけないのか?どのような役割があるのかについて見ていきます。
防腐剤
化粧水は水や油を含んでいるため雑菌やカビが繁殖しやすい上に、多くは開封後に常温で保存します。
また化粧水は500ml程度入っているものが多く、美容液は50ml以下であっても数ヶ月かけて使用するなど1本を長い期間かけて使うので、雑菌が繁殖しないよう保存期間を長くするべく防腐剤を入れているというわけです。
酸化防止剤
肌にフタをするための油脂成分や界面活性剤は、空気中の酸素に触れることで酸化しやすい性質をもっています。
酸化によって変化した成分が肌へ炎症を起こす可能性があるため、あらかじめ酸化防止剤を入れているのです。
その他
水と油のように混ざり合わないものを均一にする役割をもつ乳化剤や界面活性剤、香料や着色料、清涼感を与えるもの、殺菌作用、そして化粧ノリを良くする・テカらないような工夫、テクスチャーや浸透性を向上させる成分など様々あります。
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まとめ
今回は化粧品の添加物について見てきました。まず大前提として、無添加が100%安全・添加物は100%悪ではないと覚えておきましょう。
たとえ肌にまったく刺激がなくても、ベトベトで肌に全然馴染まなくて、たった数日で使い切らないといけない化粧品だったら誰も塗らなくなると思います。
どれも化粧品も毎日のケアで使いやすいよう、肌への影響がない適切な量の添加物で工夫しているので、肌荒れなどの肌トラブルを起こしやすい敏感肌の人やアレルギーを持っている人はもちろんですが、
そうでない人も添加物が入っている云々にかかわらず、自分の肌に合うものを選ぶことが大切です。