ヘアドネーション(Hair Donation) というワードを聞いたことはありますか?
初めて聞いたという人も難しく考えずそのまま訳せばわかります。
「ヘア(髪の毛)をドネーション(寄付)すること」という意味。つまりこれまでカットして捨てられる運命だった髪の毛を切って寄付することで、髪の毛を必要としている子供たちへウィッグとしてプレゼントするボランティアです。
私たちは髪の毛を寄付するだけでOK。では詳しく見ていきましょう。
- ヘアドネーションとは
- ヘアドネーションをした有名人
小林麻央さん、柴咲コウさん、二階堂ふみさん、相武紗季さん、ダレノガレ明美さん、熊田曜子さん - ヘアドネーションはYouTubeでも話題!
世界一髪の長いティーンエイジャー、ヘアドネーション する美容室【女性編 / 男性編】、人気YouTuber - 日本全国のヘアドネーションができる美容室
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子どもたちへウィッグをプレゼント
小児がんや脱毛症の病気、不慮の事故などによって頭髪で悩みを抱えている子どもたちのために、寄付された髪の毛で医療用のウィッグ(カツラ)を作って無償で提供する活動。
カツラを買おうとすると子ども用でも15万円以上は当たり前、平均50〜100万円するほど高価なもの。このような誰でも寄付できる活動を通して、カツラを必要としている人へプレゼントするって素敵ですよね。
元々アメリカのLock of Loveという団体が行っていた活動で、日本ではここ数年話題になっているイメージが強いですが、2009年から始まっていました。
31cm以上が寄付する条件
ヘアドネーションは、切り口から毛先までの長さは31cm以上と決まっています。なぜ30cmではなく半端な31cmなのかというと、それはアメリカでの基準が12インチ以上となっているから。
1インチ = 2.54 cmなので日本のメートルに換算すると、単純計算で12インチは30.48cmなのでキリよく31cmとなっているのです。
ちなみに長さとヘアスタイルのイメージは以下の通り。
40cm:ボブウィッグ
50cm:ロングウィッグ
60cm:スーパーロングウィッグ
長さ以外の条件として、髪の毛は完全乾いている状態でなければいけません。
なぜなら濡れているのはもちろんのこと、多少湿っていても雑菌の繁殖やカビが生えやすくなるため、衛生面からウィッグとして使えず、最悪破棄となります。
黒くてケアの行き届いた、ダメージの少ないキレイな髪の毛じゃないとダメと思っている人も多いですが、そんなことはありません。
パーマやヘアカラー(カラーリング)、ブリーチをした場合でも、日常的にトリートメントなど髪の毛のお手入れをしてすぐに切れてしまうくらい極端にダメージがなければOK。
髪の毛30人分で1つのウィッグ
一般的に髪の毛の本数はおよそ10万本。31cm以上の髪の毛を寄付するとはいえ、一人分のウィッグを作るためには約30人寄付する必要があるんです。
この2倍が30人です。
ヘアドネーションがあまり知られていない活動当初は、まだ寄付する人が少ないため、ウィッグが完成して子どもへ渡すまでに4年程度かかっていたそう。
小林麻央さんや柴咲コウさんなどの有名人によって知名度が上がりヘアドネーションをする人が増えて、今は最短数ヶ月で手元に届くようになっているようです。
カットはサロンでもセルフでもOK
ヘアドネーションを受け付けている美容室やサロンが増えてきているということもあり、プロの手に委ねる人が大半を占めていますが、正しい方法でカットすることができれば自分で行ってもOK。
美容室やサロンで行う場合は、髪の毛を濡らさず完全に乾いたままでカットするためにも、予約時にヘアドネーション目的であることを必ず伝えてくださいね。
カットした髪の毛を送付してくれるサロンもありますが、団体の取り決めから個人で発送する方が無難です。送り先住所は各ホームページに記載されています。
日本にあるヘアドネーションを扱う特定非営利活動法人(Not-for profit Organization)、頭文字をとってNPO法人は、2021年時点で3つあります。
- 特定非営利活動法人 Japan Hair Donation & Charity (通称;JHD&C / ジャーダック)
- 特定非営利活動法人 HERO
- 株式会社グローウィング『つな髪プロジェクト』
団体からサロンや美容室を選んでも良し、雑誌やSNSで取り上げられたところへ行くのも良し、行きつけの美容室・サロンが賛同している団体でも良し。選ぶ基準は人それぞれです。